今回は2本立てでした。「うずまき」で働きはじめたルーシー経由で受けた依頼の話と、乱歩さんに仕事を押し付けられた敦くんの話です。
どちらもいい話でした…。特に後半のラストは泣けました。
ここからネタバレありの感想です。
☆其の一「ヘルリス!」
敦くんと鏡花ちゃんの食事中、醤油が足りないと言えばそっと足してくれる夜叉白雪…なのに、勝手なことをするなって怒られちゃうんですねw 叱られてしょんぼりする夜叉白雪も鏡花ちゃんもかわいい。でも夜叉白雪は鏡花ちゃんの両親を殺したわけで…。
そういえば「うずまき」でルーシーが働きはじめたんでしたね。単なる偶然…のわけはないですよね、わざわざ武装探偵社の下にある喫茶店でなんてね。復讐のため…って言ってたけど、復讐というか、ちょっと乙女心は複雑って感じでしたね。敦に会いたくて来てみたのに、心配してたようなことも何も言ってくれないし、助けに来てくれるって言ったのは結局嘘だったのかと拗ねてたんですね。おお…これは…かわいいですね。
ルーシーと敦の服から水分だけ転送するのは見事に失敗していて、惨事になってました…w
鏡花の両親のこと、夜叉白雪のことがはっきりしたのは良かったなと思いました。あの両親がどうして殺されたのか、それがもっと早くわかっていたら、鏡花もずっと傷ついたまま生きてこなくて良かったのに、と思うのは今さらですね。
わざわざ鏡花のために真相を知らせてくれて、紅葉姐さんも面倒見がいいですね…。でも特務課にあの書類があると知っていたということは、両親を殺した異能についても知ってるのかも。どうなんだろう。そしてあの書類って盗んできちゃって良かったのかな?鏡花ちゃんの減免に使うって安吾が言ってたけど…。大事な書類なんじゃ…。
☆其の二「父の肖像」
これは予想外の展開でグッときました。
横浜で起きた殺人事件に、本当は乱歩さんが担当なのですが、敦くんが派遣されます。焼き菓子が熱いうちに食べたいから…というのが乱歩さんの言い分でしたが、後から思うときっと被害者が誰なのかわかっていたのかも。だからこそ敦くんを行かせたのかな…って。
被害者が院長先生だと知って錯乱してしまう敦くん…。でもその中で「憎むなら自分(院長)を憎め、けして自分を憎んではいけない…」という院長の言葉が蘇ります。これは、胸が痛くなりますね…。数々の虐待の理由はここにあったんですね。院長自身は加わっていないかもしれませんが、でも周りを止めていないですからね…。
モビーディックの事件を週刊誌で知り、敦くんの姿を見て探偵社を訪ねてくる筈だったのに。もし会えていたらどうなったのかな、と思わずにいられないです。虎の異能で自分自身まで押しつぶされそうになっていた敦くんが、いまはその力で街を人を救うことができていて、きっと嬉しかっただろうなと思います。
でも難しいですね…。敦くんが複雑な気持ちで泣くに泣けないのもわかる気がしました。そしてそんな気持ちを汲んであげて、泣けるようにしてあげた太宰さんも最高でした。