大雪山を下り十勝経由で網走を目指す杉元たちは、釧路で谷垣たちと合流します。谷垣はフチのことをアシリパに告げにきたのですが、杉元たちと尾形が一緒にいることを不審に思います。
尾形の過去が壮絶すぎて絶句してしまいました…。
ここからネタバレありの感想です。
飼育したヒグマを送る儀式はイオマンテ。野生のヒグマを狩猟し送る儀式は、カムイホプニレ。こういう民族の文化や信仰の話は面白いなと思います。調べてみると奥が深いんでしょうね。狩猟民族が自分たちの勝手だけで生きていかないよう、日々戒めや恵みへの感謝が必要なんですね。なるほどー…。
合流した杉元と谷垣ですが、お互いに連れているメンツに不可解な感情を抱くのが面白かったです。谷垣は尾形がいるのを不審に思い、アシリパさんはインカラマツを不審に思います。谷垣は尾形に命を狙われていたから、お互いに違和感あるみたいでしたね。どちらも相手が鶴見中尉を裏切っているのが不思議そうで。それを言うとどっちも杉元とも争ってきたのが発端なので、やっぱり変な組み合わせですね。
尾形も行方不明のままだったのが、鯉登を通じて杉元たちと一緒にいると鶴見中尉にバレてしまいました。そうか、そう言えば知らなかったんだっけ。土方組と杉元組が合併したのは知られてなかったんでしたっけ…。
尾形の過去が今回出てきたけど壮絶すぎて絶句してしまいました。
軍の偉い人の愛人の子どもで、でも本妻に子どもができてからは寄り付かなくなり、母親がだんだん正気を失っていって…という過去。毎日毎日、父が現れるのを待ってあんこう鍋を作り続けて…。自分の方を見てくれず、目の前にいない父だけを思う母親と暮らす、というのも辛かっただろうなと思います。
でもまさか母親を殺すとは思わなかったです…。その後は軍へ入って弟(本妻の子)を殺し、最後は鶴見中尉と結託して父である花沢中将まで殺していました。母と弟はあっさりでしたが、父には思いの丈やこれまでのことを話していたぶってから殺してたので、恨んでたんでしょうね。いろいろ衝撃的で怖かったです…。
一方、杉元とアシリパさん。フチの話を聞いたアシリパさんは、夢占いは自分は信じていないけれど、フチは古い考えだからきっと信じているだろう、と心配していました。アシリパさんは賢くて優しいんですよね。そのアシリパさんに優しく「無理しなくていいんだよ」って声かける杉元もいいなと思うし、子ども扱いするなと言い返されても、今度はそのアシリパさんの逞しさをいいなと思う表情をしていて、なんか本当に杉元最高。
リュウが追いかけてきたのも可愛かったです。杉元の想像の中のリュウもすごく可愛かったです…。あっちかなこっちかな、って迷いながら健気に着いてくるリュウの様子、ほんと可愛かった。
谷垣も網走まで来るのはいいんだけど、インカラマツは?着いてくるの?