前回の続きから…
和平反対派と走る列車の上での戦闘が続きます。銃の攻撃から思わずディートフリートを庇うヴァイオレット。かつて自分が捨てた道具は弟の犬になり、両腕を失くし全てを失くし…とディートフリートはヴァイオレットの運命について思うのですが…。
とても良い終わりでした。
ここからネタバレありの感想です。
列車での戦闘のエピソード、ヴァイオレットの体がバラバラになってしまうのではないかと、痛々しくて途中見るのが辛くなりました。列車の上での抵抗勢力との争いは、ちょっと描き方がぬるいかなと思ったのですが、戦闘のリアリティを描く作品でもないのでそこは良しとしましょう…。
ベネディクトの身体能力の高さにビックリしたんですが、特に語られていませんが彼も兵士だったのかもしれませんね。そう考えると、カトレアに同行してきてるのは納得です。というかそういうことならもうちょっと伏線欲しかった気もします。でもそもそもベネディクトは出番が少なかったですね。
再び片腕を失くしてもディートフリートを守るために引かず、もう片腕を失くしてでも橋を守ろうとしたヴァイオレット。その姿をずっと見ていたディートフリートは何か思うところがあったでしょうか…。人を殺すための道具としか見ていなかったヴァイオレットが、今は人を守るために自分自身の全てを賭けていると見えたでしょうか。でもヴァイオレットはずっとギルベルトを守るために働いてきただけで(そこに何の迷いも無かったので残酷でいられたわけですが)、本質的にはあまり変わっていないのかもしれません。
航空祭での手紙(これは普段言えない思いを手紙にして…というお祭りなんでしょうか)なかなか自分の手紙を書くことができないヴァイオレット。少佐に怒られたことを思い出し、確かに自分に心はあるのだとわかっているのですが、でも書けない。この葛藤が良いですね…。
ブーゲンビリア家でギルベルトの母親と会って話をして、ディートフリートにも生きろと言われて、ヴァイオレットも少し吹っ切れたような感じがありました。もう命令はいらないと言われたディートフリートは、逆に安心したような表情でした。ギルベルトがヴァイオレットに与えようとしていたものが、今になってしっかりとヴァイオレットに伝わっているとわかって、嬉しかったのかもしれません。
ギルベルトたちの母親との会話からも本当にギルベルトが死んでしまったような雰囲気でしたが…よくよく聞いていると、母親もディートフリートもヴァイオレットも、ギルベルトが生きているというのをあきらめてないってみんな言ってますよね。やっぱり生きていてほしいと思いますよね…。
そして最後のヴァイオレットのちょっと驚いたような表情の意味は…?
ちょっと引っ張るような終わり方で気になりますが、新作決定ということなので、それが続編なら期待したいと思います。
これで最終回でしたが、本当に最初の登場から、表情の変化がありました。こらえてもこらえきれない泣き方も、心からの笑顔も、ちょっと恥ずかしそうな表情もしてみたりと、ヴァイオレットの心の成長がとても素晴らしかったです。「愛している」も少しはわかる、そうですね。とても良い作品でした。
いろいろ原作とは違うという話も聞くので、原作小説も読んでみたいと思います。
壊れていくヴァイオレットの義手を見ているのは本当に痛々しいかったです。
…少佐の瞳のペンダント、大佐が拾ってくれました。
大人げないところはありましたけど
お母さんとヴァイオレットを引き離したり、
「一生懸命生きてそして亡くなれ」といったシーンから見るに、わだかまりが解消できたのでしょう。
社長の手紙、頭抱えて悶えるタイプですが、幸せを願う愛情に溢れた素晴らしい手紙だと思います。
最後のヴァイオレットの笑顔、初期の人形のような顔は綺麗だったし、
中期の感情に溢れた顔は可愛らしかったですが
独り立ちした笑顔、一番素敵でした。
ヴァイオレットが心から笑えるようになって終わって、良かったです。
よい作品でしたね。
クラウディアの手紙も良かったですね。
みんないい人でした。