最後の戦いの地で必死に自分を救おうとするヴァイオレットに、自由になれというギルベルト。ヴァイオレットの回想から始まります。少佐の死を知り、自分が何も考えずに軍で行ってきたことの本当の意味と重さを知り、何もかも耐えられなくなってしまったヴァイオレットですが…。
とても辛くて、心に刺さった第9話でした。うっかりすると泣いてしまう。
ここからネタバレありの感想です。
ギルベルトとの最後の別れの場所を訪れるヴァイオレット。2人の最後のシーンは第1話でもありましたが、ギルベルトとヴァイオレットの出会いから軍で2人が一緒に過ごした日々、そして自動手記人形としてヴァイオレットが過ごしてきた日々、その積み重ねの後で見ると、同じエピソードでもより重くより深く心に落ちてきました。ヴァイオレットが普通の人の生活や、人としての感情を知るようになり、そこで初めて自分のしてきたことを振り返る。そして少佐の死を知って、奪われた命を思い、自分が奪った命のことを思う…。あまりにも辛すぎます。泣き続けて荒れるヴァイオレットの姿は見ていてとても辛くなりました。あふれる感情をどうしたらいいのかわからないんですよね…。
クラウディアが迎えに来てくれて良かったです。あのままだとヴァイオレットは戻ってこれなかったような気がします。ちゃんと自分のことを気にかけてくれる人がいるのだと…このときはまだ理解できていない感じでしたが。でも、アイリスとエリカが一緒にヴァイオレットに手紙を書いてくれて良かった。ルクリアのお兄さんがヴァイオレットを指名してくれて良かった。クラウディアが迎えにきたときはピンときていなかったけれど、こうやって後になってきちんと理解していく。
ヴァイオレットが手紙をもらって嬉しいと感じたことと、ルクリアの兄がヴァイオレットの手紙に感謝していることがきれいに繋がって、ベネディクトの代わりに配達にいって手紙をたくさんの人に届けたことも、みんなヴァイオレットの心の糧になっていったなと思います。ヴァイオレットが街を歩く中で、結婚した王女のその後の様子や、演劇のポスターがあったり、今まで関わってきた人たちの様子が描かれていたのも良かったです。
こうした小さなエピソードを重ねることで、クラウディアの言葉の説得力が増すのだと思います。とても上手ですよね…。いくら悔やんでも「やってきたことは消えない」ということ、そして同じようにヴァイオレットが手紙を書いてきたことも、消えない。いろいろな経験がヴァイオレット・エヴァーガーデンという人間を作っているんですね…。
ヴァイオレットという名にふさわしい人になるために。ヴァイオレットが新たな一歩を踏み出せたような気がします。
まるで最終回のような雰囲気もありましたが…。でも今回たくさんヴァイオレットは泣いたので、たくさん笑って話を締めくくってほしいなと思います。ヴァイオレットが笑顔になるような、続きを期待したいと思います。
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皆、前を向いてしっかり生きていましたね。
ヴァイオレットちゃんも大丈夫でしょう。
こんばんは。いつもコメントありがとうございます。
これまでヴァイオレットと関わった人たちがみんな出てきて、
みんな前を向いていて、良かったなと思いました。
よい終わり方をしてくれるといいのですが…。