キノとエルメスは時計塔のある国に行くことに。そこはかつてキノの師匠が訪れた国だと思い出します。師匠から聞かされたその国での出来事とは…。
今回はキノの師匠の話でした。わかりやすくて面白かったです。師匠の相棒の人がかわいい。
ここからネタバレありの感想です。
「たまには自分の最高の実力を発揮する」っていうのは、キノの師匠の言葉だったんですね。普段のキノはいつも落ち着いた感じなので、師匠の話をするときの嬉しそうな表情が珍しく感じて、ちょっと可愛かったです。最後に時計塔の前でギクッとするところもこれまであまり見たことのなくて新鮮でした。こんな顔もするんですね。
キノの師匠は若い頃はキリッとした美人さんでした。何事にもあまり熱のこもっていない態度なところはキノも引き継いでいるのかもしれないな〜と思いました。かっこいい人ですね。キノの師匠を師匠〜と呼んでいた人は、そう呼んでるけど、弟子というより相棒でしたね。一見頼りない風でしたけど、実は食えない感じで私はああいうキャラ好きです。
師匠と相棒が訪れた「時計塔のある国」というのがまた例によって酷い国でした。政治腐敗で警察もまともに機能しておらず、旅人を陥れて財産を奪い取るとのを日常的に行っているようです。相棒もうっかりしていたのか、違法薬物所持の濡れ衣を着せられ、難癖をつけて持っていた財産を没収され、裁判を受けることになります。まとも話が通じなさそうだと思ったのか、お金で解決しようとしますが、金額が足りないと言われて却下されて…。
師匠と相棒の、預けた荷物の鍵番号を教えるやりとりも面白かったです。見捨てて一人で出国するふりをする師匠と、師匠を信じて実は余裕の相棒。いいコンビだなと思いました。二人は騒ぎに乗じて脱出するのかと思ったのですが、師匠の選んだ方法は「塔に立てこもる」でした。塔の上から警察隊を無差別攻撃……じゃなくて、あれだけ攻撃しても死者はひとりも出さなかったあたりが“キノの師匠”っていう感じですね。
最後は国の方が音を上げて、お願いだから国から出ていってください…となるわけですが、ここで「いくら出す」「足りない」というやりとりがあったのが最高でした。やられたらやり返すw
キノとエルメスがこの国を訪れたときには、正義感あふれる旅人が民衆に後押しされて政治腐敗を正すために上がった話にすり替えられていたのも、何とも…。キノの物語は、いつもちょっと皮肉がきいてるんですよね。ふわっとしてるけど実はピリ辛…な話が多いかも。でもキノの師匠が来たのってそんなに大昔でもないんですよね。わざわざ碑を立てて嘘を書いても、真実を知ってる国民の方が多そうですけどねw
実はキノは師匠の許可なしで旅に出たばかりか師匠の私物を無断で持ち出していて「見つかったらただじゃ済まない」そうです
>あれだけ攻撃しても死者はひとりも出さなかったあたりが“キノの師匠”っていう感じですね。
この話だけ観るとそう思えますが、実際のところ師匠はキノの数倍は容赦がないです
今回、死者を出さなかったのも単にそれが一番効率が良くて利益につながるからです
効率と利益次第ではいくらでも殺しまくります
あの「相棒」の人と出会った時も相棒が当時身を寄せていた盗賊団を相棒を除いて全滅させてます
キノに対しても「相手が誰であれ武器を向けられたら躊躇も容赦もするな」など、ありがたい教えをいくつも教授してます
>わざわざ碑を立てて嘘を書いても、真実を知ってる国民の方が多そうですけどねw
まあ、子供たちに国の(というか自分たちの)醜聞を隠すための、まさに「子供騙し」だと解釈してます
国中にテレビで放送までされた事件を、そう完全には隠蔽できないだろうと思いますし
もしかしたら国民の大半も「通りすがりのテロリストじみた旅人が警察をボコボコに懲らしめた」という身も蓋もない事実よりも「正義の味方のごとき旅人が平和的な手段で警察を改心させた」という美談の方が国のイメージと子供の教育のためになると受け入れた可能性もありますね
過去の真実よりも今の方が大事なエルメスが言うところのかこ「前向きな人」が多かったという事でw
今回は…容赦のなさが凄まじくて言葉になりませんでしたw
歴史のある国にまた一つ歴史が書き加えられましたねw
こんにちは
なんか、キノは優しさとか正しさとかだけでは、生きていないと思うんですよね。
でも人殺しも無駄なことはしないというか、
自分に危害があるとか、必要がなければしないと思います。
今回の師匠たちもそういう感じですね。
殺す方が簡単だけれどあえて難しい方を選んだのも「最高の実力を〜」で腕の見せどころかな。
前向きな人が多くていい国ですねw Don't Look Backですもんねw
☆狐公方さん
こんにちは
キノは不思議な話だなと思うんですよねー。モヤモヤっとするんですよねw
今回はまだモヤモヤが少なくてわかりやすく面白かったんですが…。
いつも、これで良かったんかな…?ってなる、そういうところがいいなと。
>歴史のある国にまた一つ歴史が
黒歴史が…w