地下にあるヌース=ファレナを殺せば泥クジラが沈むらしい。長老たちはファレナを攻撃するのですが…。
悲しい展開が続いていて、毎回泣けます。残酷だけど美しい話で、この話、好きだなと思います。毎回言ってるけど、作画もいつも丁寧でいいですねー。キャラもかわいい。
ここからネタバレありの感想です。
この間、謎の船に襲われたかと思ったら、今度は集団自決なんて急展開過ぎて受け入れられないのは当然かと思います。長老会もすべて話してはいないような気がします。元々自分たちは罪人だから処刑される前にみんなで沈もうとか、その結論に至る過程がよくわからない。一面砂の海だから逃げ場はないけど…(この世界は大陸はないのかな?船とか島とかいう概念があるなら、陸もありそうだけど…?)
ファレナの民は罪人だという長老に、サミやタイシャは罪人だから殺されて当たり前だったのかと問うチャクロ。このシーンは心を打たれました。サミのことを持ち出されると泣けます…。リコスが泥クジラを好きになったように、わかってもらえるかもしれない、とチャクロはいつもいいこと言うんですよね。「希望」という言葉に長老たちも心を動かされていました。
今回、リコスの話からこの世界の色々な面が見えてきました。船にはそれぞれヌースと呼ばれるものがあって、本当は人の感情を食べる。でもファレナは人の感情を食べることができないため、泥クジラの人々は感情がある。その昔、彼らの祖先は感情を捨てずに生きていくことを選んだため、帝国から罪人として扱われている…。そういう経緯だったんですね。
世界は広い。帝国とまた敵対する別な国もある。他の国にファレナを奪われる可能性もあり、それもあって処刑することに決めたのだという。
戦艦が8つあって、また母艦があって、それだけでも外の世界は広いと思っていたのに、帝国だけではなく他の国もある。「まだあるのかよ」と驚くのも無理はありませんね。本当に狭くて小さな世界で生きていたのだな…と思います。狭くて小さいからこそ楽園でいられたのに、外の世界との接点ができた今は、これまでいなかった敵が生まれてしまいました。でも、感情を捨てないことがつみと言っても、リコスの兄や幼馴染?の子は明らかに感情があったように見えましたが…。何か都合のいい話ばかり聞かされているのかもしれませんね。
スオウの演説に、覚悟が決まっていないのはお前の方だ、と言い方は厳しいけれど背中を押してくれるオウニ。正反対の二人だけど、なんかこの二人いいですね。スオウは皆を思って泣いてしまう優しい人だし、オウニは力で皆を守ろうとする、やっぱり優しい。オウニがスオウよりも高いところに立っているのがまた何とも…!そしてこの2人を繋いでいるのがチャクロだというのもいいな。
最後に出てきたネリに似た女の子は誰だろう…。ネリかもしれないけど、服が黒かったから…。?そういえば、そもそもネリは何者だったのかな…?
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