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2017年09月21日

Fate/stay night【全24話】感想

Fate/stay night
☆2006年1月 - 6月(全24話)
あらゆる願いを叶えるという“聖杯”を手に入れるため、7人の魔術師(マスター)が召喚した過去の英霊(サーヴァント)と契約し戦う物語。

fate関連作品できちんと観た最初の作品になります。
原作ゲームの中の“セイバールート”と呼ばれるシナリオルートが本作にあたります。原作ゲームは未プレイ(年齢制限があるオリジナルと、その後PS版など内容をソフトにしたものがあるようですがどちらも未プレイ)です。FGOはちょっと置いといて、ほぼ予備知識のないままに観始めたので、序盤はよくわからないことが多かったのですが…。

ジャンルとしては最初の印象はバトルアクションかファンタジーかと思っていたのですが、ぶっちゃけるとこれは恋愛物になるのではと思います。それでも聖杯戦争やマスターとサーヴァントの関係、それらを縛るルールなど世界観はとても良く、また魅力のあるキャラクターが多いので全体としては面白かったと思います。

ここからネタバレありの感想です。




主人公の衛宮士郎は幼い頃に両親を亡くし養父に引き取られて育てられますが、その養父も亡くなってしまったため今は一人暮らしをしている高校生。ある日、よくわからないまま召喚したサーヴァント“セイバー”と契約しマスターとなったため、自らの意志とは関係なく聖杯戦争に巻き込まれてしまう…というストーリーです。

士郎は、正義感が強くて優しくて、それだけ聞くといかにも主人公というタイプなのに、ちょっと違うのは、この正義感も優しさも行きすぎてるというところです。自分にできるだけのことはやろうといった場合の「自分にできること」の範囲が度を越していて偽善的にすら見えてしまいます。そんなの無理に決まってるのに綺麗事言ってるんだよなーとか、この前まで自分を殺そうとしていた相手でもかわいそうだと思ったら助けちゃうのか…とかね。この作品だけ見てると共感できないところも多いのですが、他の関連作品も観て咀嚼していくと、これが衛宮士郎なのだなと納得できるようになります。この作品単体で主人公を否定してしまうと良さが伝わらないかもしれません。

ただ、セイバーとの恋愛に話が転がっていくのはピンと来なくてどうも苦手でした。序盤のアーチャーとクー・フーリンの戦いや、凛との共闘で学校で結界を壊していくエピソードも面白く、バーサーカーとアーチャーの戦いなんてクライマックスといっていいほどの凄まじさでした。バトルのいいシーンは凛が絡んでいて、セイバーは実力を発揮できない事情もあって期待したより活躍が少なく、その果てに恋愛かぁ…という。いつの間にお互いの感情が近づいたのかよくわからなかった。もっとバトルメインで話が進んで行くのかなと思っていたので、この辺は拍子抜けでした。

セイバーも自分なりの理想や正しさを持っていますが、士郎と違ってもともと生前は英雄で、戦うことに対しては迷いがありません。戦いはサーヴァントの役割です。でも、女の子なのに…!とかいう理由で士郎が守ろうとするのはどうなんだ…と。おかげで話が進まず、終盤の大事な局面で士郎とセイバーがデートに出かけて喧嘩するところを観るのは、忍耐が必要でした。ストーリーの最初から桜や藤ねえがいてハーレムっぽくはあったんですが、後半はほんとにハーレム状態なので、良くも悪くも他には無いこのベタベタとした雰囲気が「stay night」の特徴の一つかもしれません。

それでも自分よりもはるかに強いセイバーを守ろうと士郎が努力していたのは良かったと思います。口だけじゃなくて、実際に強くなろうとしていましたから。マスターもサーヴァントと一緒に戦うというのはいいと思う。セイバーと士郎の終わり方もあれはあれでハッピーエンドなんだと思います。

ちょっともったいないないと思うのは、基本的なストーリーは面白いはずなのに何か微妙になっちゃったところ。もちろん、聖杯戦争を巡るルールの設定やマスターとサーヴァントなどFate独特の細かい世界観もとても面白いし、序盤は士郎が正式な魔術師ではないためあまり知識がなく(視聴者と同じですね)、それを凛が教えてあげるという方法で何が起こっているか少しつづわかるようになっていました。それが後半になると少し雑になって、ポンポンと話が進んでいって説明不足なところもあり、もったいなかったなぁと思います。ギルガメッシュとか唐突に出てきてあなた誰なの…状態で、強いはずなのに最後はあっけなく終わってしまうし。凛と桜の関係や、アーチャーが誰なのかなど、わからないままになったところも多々あるし…。

ただどこまで説明すればいいのか?というのは、他のfate作品のネタバレにもなりかねず、程度が難しいかな…とも思います。できるだけ単体でも楽しめるものを望みたいところではありますが。モヤモヤさせるにしても、もうちょっといいやり方がないかな。

作画はがんばってたと思います。後半の戦闘シーンはあまり見せ方が良くなかったかな。バーサーカー戦まではとても良かったと思う。意外と文句ばっかり書いた気もしますが、面白かったですよ!まずはこれを観ないと始まらない…と思います。

また別記事に感想書きますが
別ルートである「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」も「Fate/Zero」面白かったです。

放送期間:2006年1月 - 6月(全24話)
原作:奈須きのこ / TYPE-MOON
監督:山口祐司/シリーズ構成:佐藤卓哉
キャラクターデザイン:石原恵
音楽:川井憲次
アニメーション制作:スタジオディーン
CV:杉山紀彰、川澄綾子、植田佳奈、下屋則子、諏訪部順一、関智一、他




posted by 白黒ウサギ at 21:48 | Comment(6) | TrackBack(0) | Fate
この記事へのコメント
ご存知かもしれませんが、原作『Fate/stay night』には3つの異なる物語があって、順番にFate(セイバールート)、UBW(遠坂 凛ルート)、HF(間桐 桜ルート)です

このアニメ版、第1作であるディーン版Fate/stay nightはセイバールートに他のルートの一部エピソードを混ぜた構成です
この時点では全てのルートのアニメ化の予定はなかったのが理由で、前半の話の齟齬は大体はこれが原因です

作中で凛と桜の関係、アーチャーの正体が明かされないのは、原作でセイバールートをクリアしてからプレイできる凛ルート、桜ルートの重要なカギの一つだからです
それでも原作に比べれば、ずいぶんと匂わせてますけどね
アーチャーのイリヤに対するセリフなどね
ちなみにギルガメッシュは原作でも唐突に出てきましたw

原作が三つのルート全てをクリアして、初めて正しく物語やキャラたちを理解できる作りである以上、
セイバールートだけのアニメ版であった本作ではどうしても欠けてるものが出て来るのは必然なんですよ

士郎にしてもセイバールートの時点で彼が好きな人は少数で
ハッキリ言ってしまうと、このアニメ第1作が世に出た時点では士郎は今では考えられないくらいに嫌われまくってました
ヒロインの声優さんたちもこの時点で肯定的なコメントしてたのは桜役の下屋さんだけで
セイバー役の川澄さん、凛役の植田さんにはボロクソに言われてましたw
ちなみに両名とも劇場版UBW以降はかなり士郎に対して好意的になってるので、
やはり士郎を含め三つのルート全てで真価がわかる作品なんですよね

なおキャスター戦以降は尺の都合で、かなりのカットが入ってます
一番大きいのはセイバーが霊体化できない理由の説明カットです

ここで少し説明をさせてもらいますと、セイバーはUBWで語られる事になる守護者の契約をしてます
その契約内容は「生きて聖杯を手に入れる」、つまりセイバーの体は死亡する直前で時間が止まってます
つまり生霊状態だから霊体化できないんです
だからラストでようやく……という事です
Posted by k at 2017年09月23日 20:37
☆k さん
こんにちは。いつもコメントありがとうございます。

純粋にセイバールートだけではなく、他のルートの話も混ざっているんですね。
すでにUBWもあって、これから桜ルートも劇場版公開があって、というのがわかっていて
stay nightを観たので、モヤモヤするのは多少(しょうがない…)と思えましたが、
放送当時は、このモヤモヤどうなの・・・ってなりますよね。

士郎はこの作品だけ観てるときでも、実はそんなに嫌いじゃなかったです。
セイバーセイバーって…急に何なんだ……と思ったくらいでw
士郎自身は悪くないけど描き方が悪いのかなと思ってました。
士郎は真面目なのがいいところなので、かっこ良くなくても好きですよ。

セイバーが霊体化できない説明はあったような気がしましたが
ざっくり魔力不足でということだった気がしていましたが、
違ったんですね。なるほど…!ありがとうございます。

桜ルートも楽しみです。
このままだとかわいそうすぎて…。
Posted by 白黒ウサギ at 2017年09月24日 17:39
士郎はセイバーに一目惚れしてたんですよ
召喚された直後の月明かりに照らされたセイバーの姿がまさに魂に刻まれるレベルで焼き付いてます
「女の子を戦わせたくない」発言も半分は古風な男気ですが、
半分はセイバーが傷つくのが嫌だからです
バーサーカー戦でボコボコにされたセイバーの姿が目に焼き付いて離れなかった模様
基本的に士郎はどんな時でも自分を後回しにして他人に奉仕する男ですが、
セイバーが相手だと、その割合が強くなります

士郎の初期のヒロインたちへの感情はこんな感じなんです
セイバー・一目惚れした初恋の人
凛・憧れていた学校のアイドル
桜・家族同然の後輩

何か桜だけ不利な気がしますが、孤児である士郎は家族愛が強いので家族同然は必ずしも悪い事ではないかも
もう一人の家族の藤ねえが傷つけられると性格が変わるレベルでキレるし

魔力が足りないから霊体化できないは原作だと凛の推測で、後にセイバー自身が訂正する流れでした
アニメでは一応は敵の凛に対してセイバーがミスリードしたという事にしておきましょう
脚本家のミスとかではなく
Posted by k at 2017年09月24日 22:14
☆k さん
こんにちは

一目惚れ!なるほど!あー、そうなんですね。
それなら「女の子を戦わせる…」じゃなくて
「好きな女の子を…」って言えばいいのに、と思いましたが、
そんなことサラッと言える男子高校生なんていませんねw

多分、いままた最初からstay nightを見直したら、
違う感想も出てきそうな気がします。

Posted by 白黒ウサギ at 2017年09月25日 12:54
そもそも士郎も当初は自分のセイバーに対する気持ちを自覚してなかったので…
UBWでも描かれてますが、士郎は自分の気持ちを自覚したら即行動や発言に移します
なんで急にデートなのかと言えばセイバーへの気持ちを自覚したのと、
セイバーに自分を大切にしてもらう第一歩として楽しい気持ちを味わってもらいたかったからです
後者に関してはセイバーにも指摘されたように、他人の前に自分だろ、でしたがw

このルートの士郎がセイバーに言った事、やった事と
UBWで凛が士郎に言った事、やった事が重なるのが面白い所ですね
もっとも凛の方は、デートの時点では士郎にハッキリとした恋愛感情まで抱いてたかは不明ですが
気になってたのは確実ですけどね 何度も赤くさせられてたし
Posted by k at 2017年09月26日 19:37
☆k さん
こんばんは

FGOから入ったせいかバトルものの印象が最初にあったのですが
やっぱり本編は恋愛ものなんですよね。
原作ゲームも恋愛ですもんね。
Posted by 白黒ウサギ at 2017年09月27日 00:20
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