真道とヤハクイザシュニナの最後の対決です。果たしてどんな決着になるのか、真道は人類を救うことができるのか…。このアニメが始まった頃は一体何が起こるのか、謎ばかりでとてもワクワクして観ていました。まさかこんな着地になるとは思ってなかったです。最後も強烈な展開でした。
ここからネタバレありの感想です。
真道はザシュニナと交渉すると言っていましたが、結局は最後は騙し合いみたいになったな、と思います。それがいいとか悪いとかではないのですが。観ているこちらもすっかり騙されて、ザシュニナと同じようにビックリしましたね…。
真道はアンタゴニクスを装着して一人でザシュニナに会いにいき、お互いの話をしよう、と持ちかけます。ザシュニナは真道の複製も、自分自身の複製も、情報同一体であるのに違うものなのだと話します。人の存在は唯一無二であること、かけがえがないと思うこと、それが自分の内側から来るもので、それこそが特異点なのだとわかったと。ザシュニナの言うのは要するに「感情」のことかな。人の感情は単純化できないこともあるし、文字どおり割り切れないこともあります。情報として処理しても、常に処理しきれない何かが残る。そういうことかな?
ザシュニナが真道に一緒に異方へ行きたいと口説いてたのは、まるで愛を語っているかのようでした。「必ず成功させると約束する」と胸の上で手を合わせる仕草は、恋人に「幸せにするよ」と言ってるみたいな、ね。二人で異方へ行き、複雑な人の心のつきない情報を手に入れたいと思ったんでしょう。でも真道は「この宇宙を愛しているから」と断ってしまいます。異方のことを拒絶しているわけではなく、(チラッと沙羅花の方を見ながら)もっと大事なものがあるからごめんね、ってことなんですが。
ザシュニナの真道への思いは、愛情なのか執着なのか(両方かもしれませんが)……。結局のところ、真道にふられて座り込んで泣く姿を見てしまうと、ザシュニナが最初に出会ったのが真道だったのが良くなかったんだなあと思ってしまいました。良くないというか、良かったというか。強制的に異方へ連れていっても真道では無くなると言ってたけれど、どうにも思い通りにならないと知って、殺してしまうことを選ぶわけですが…。
ここでアンタゴニクスの活躍があるのかと思っていたのですが、実はこれもザシュニナの予想の範囲のことでしか無かったという。つまりこういうものが作れれば、真道が自分に会いにくるとわかっていたから、あらかじめ品輪博士に情報を与えていたわけですね。品輪博士が消えたときにフッと笑っていたのは、そういうわけかー。「ビックリさせられなくてごめん」って謝りながら真道が死んでしまって、もうどうなるのかさっぱりわからなくなって見てたんですが、実はここからがサプライズの本番でした。
真道の遺体とザシュニナの間にセーラー服の少女と花森が現れます。これが、実は真道と沙羅花の娘で、ナノミスハインを使って16年後からやってきた(ざっくり言うと)という超展開に…。確かにいきなりこんなの出てきたらビックリしますね。
そもそもいつ生まれてたんだよ…っていう。しかも育てたのが花森っていう。真道が花森に頼んでたのはこのことだったんですね。娘の名前はユキカで、この宇宙と異方との間に生まれたから両方への理解があり、フレゴニクスがいらないという。細かいことは理解できなかったんですが、とにかく強かったですね。ザシュニナはボコボコにされて飛んでいってしまいました…。(異方へ帰ったんだと思うんですが)。
そしてどうなったかというと…。ザシュニナが消えて、カドも消えて、カドが消えたことによってワムからの電力供給はなくなり、サンサによる感覚も得られなくなり、ナノミスハインも消えてしまいました。でも人は何もかもなくしてしまったかというとそうではなく、「異方は確かに存在するのだ」ということがわかったわけで、人はこれからも自力で進んでいきますよ…というような終わり方でした。ユキカの言葉を借りれば「まだ途中」。こうやって自分自身がまだ途中なのだと知り、進んでいくことが「正解」でした。
沙羅花が異方存在だとわかったあたりから、一気にとんでもない展開になった気がして、どうなることかと思いましたが、良い終わり方でした。何を正解とするか、テーマも悪くなかったかなと思います。でもまさかこういう方向に着地するとは思ってなかったですね…。壮大な出だしからみると、意外と着地点が小さかった気もします。異方と人類という、大きなくくりで始まった話から最後は愛情の話で終わってしまったなーというか…。「情報を超える」ことの説明のために真道が死んでしまってちょっとかわいそうな気もしました。
“三種の神器”という言われ方をしていましたが、ワムに始まり異方から与えられるさまざまなものを人類がどう扱っていくのか、それによって人類がどう変わっていくのか、ということを見ていたつもりだったんです。でも実は逆だったのかも。気がついたら「人と関わることで変わっていく異方存在」を見ていました。何かを与えられてこれが正しいと満足してしまうのではなく、「まだ途中なのだ」と先に進む道を選んでいくのが正解で、それは人類もそうですが、異方存在も同じでした。だから「正解するカド」だったのかな。カド自身も正解を探さなくてはいけなかったから。
最後までわりと楽しんで見れたな、と思います。3DCGと2Dの作画がありましたが、3Dの方が作品にあっていて良かったな。キャラクターも動きもきれいだったなと思います。ザシュニナはほんときれいな造形でしたねえ。カドや異方の表現もきれいで好きでした。
常にブレずに行動しつづける言野さんたち三人組も、最後にちゃんと出てきたのは良かったです。
品輪博士の件はやっぱり泳がされてたんですね。
ザシュニナが真道の行動を読んでたと分かった時はもうダメかと思ったけど、
大きなサプライズでしたね!!
でも私は、超展開にちょっとついていけなかったかも。。。
いつの間に出産したんだよ〜!とか、
花森は16年後からやってきたなら現在の花森と16年後の花森が同時に存在してるの?とか、
ザシュニナはユキカの攻撃で逃げただけなのか死んだ(消滅した)のか?とか、
ユキカがそんなに強いのならば、
初めからユキカを出したら真道死ななくてよかったんじゃね?!
みたいな、感想というかツッコミが湧いてきて……。
自らが途中だということを認識して進んでいくことが正解というテーマは
私も良かったとは思います。
でも、「ザシュニナも話し合いで納得して真道も絶命しなくて大団円!」というのを
期待してたのでモヤモヤした気分です。。。
作画はきれいでしたね。フル3Dだと思ってましたが2Dもまじってたんですね!!
昔のフルCGアニメはカクカクして段ボール人間みたいな映像でしたが、
かなり進化しましたねw
こんばんは〜。カドも終わっちゃいましたね。
超展開でしたよね。えええ・・・って思いましたもん。
真道は物語の説明のために死んだ、っていう感じだったのでかわいそうでしたね。
異方存在である沙羅花やユキカは、真道が死んでも“情報を超える存在”として、繋がっていられる…
という説明のために死んでしまったっていうことですよね。
花森も一人だけ老けてしまってかわいそうです。
これからどうするんだろう。失われた16年の謎…
作画、お祭りの夜店のシーンとかは2Dでしたよ〜
言野さんの2D版も何話目かであって、顔がかなり違うのでビックリしたこともw
冬頃とか、公式TwitterでCGでのメイキングの話がちょくちょく出ていて、
コマの割り方で自然な動きになるように工夫しているとか言ってました。
均一にコマを足すのではなくて・・・みたいな(←説明できずw すみませんw