写真の中から相麻菫を連れ出すことに成功したケイ。相麻菫は管理局に自分の未来視のことを知られたくなくて、逃げるために一度死ななければならなかった…というのですが。魔女のように管理局に囚われたくなかったから。でもこれからどうすればいい?
ここからネタバレありの感想です。
菫が加わって、また新しい展開になりました。“夢の中の世界”と相麻菫の話がこれからどう繋がって行くのか…というところが面白いのですが、サクラダリセットは謎の出し方がふわっとしていて、「これどうなるんだろうワクワク」というよりも、もったいぶっていてじれったい…と思うんですよね。…ただ、でも、これは純粋にケイと美空っていう面倒くさい2人のラブストーリーが本質なので、ふわっと見てるくらいでちょうどいいと思います。謎っていうけれど、結局、描いているのは人の気持ちだけなので…。
今度はケイは、ある人物の夢の中を調査することになります。9年間昏睡状態の片桐穂乃歌。彼女は夢の中に現実の咲良田とまったく同じ世界を作り出していました。そして眠っている彼女の近くのフロアや部屋で眠ると、穂乃歌の夢の世界に入ることができる。ケイはその夢の中に入ってある実験をすることに…。
検索さんも出てきましたね。この人も立場というか考え方がよくわからない人なんですが、咲良田は大人があまり出てこなくて説明もあまりないので、検索さんに限らずよくわからない人ばっかりではあるんですが。
ケイの目的は、夢の中が咲良田と全く同じなのであれば、その世界を通して相麻菫を咲良田の外に逃したと気のシミュレーションができるのではないか、ということ。残念ながら夢の中では咲良田のある部分からは壁に囲まれて何もありませんでした。これではケイの考えたことは上手く行きそうにありません。また別の方法を考えなくてはならなくなりました。
夢の中でケイが出会ったのはミチル。チルチルがいて何でも願いを叶えてくれる、といいます。穂乃歌は夢の中でミチルと名乗る小さな少女になり、チルチルという万能のイケメンと夢の街を作っているわけです。ここまでするには、一体何があったのかな…と不思議に思います。それだけ世界を拒絶したいのかと思うと、そうでもなくて、一定範囲で眠りさえすれば夢の中は誰でも入ってこられるんですよね…人は拒絶していません。でも夜になるとモンスターが現れて街を壊していきます。なんだか複雑な心理ですね。
“モンスター”気持ち悪いんですが、メルヘンっぽくもあって、いかにも女の子の夢の中のモンスターって感じで良かったです。リアルに怖くはないけれど、困った存在だというのはよくわかります。実際、街を壊して歩いているけれど、家の中にいれば安全だというし。
夢の世界の話はしばらく続きますね。今回1/4なので。野ノ尾さんも一緒に夢の世界に来たのにも意味があります。チルチルと菫が知り合いだっていうのも。シナリオを調べろと言われたことも。本当は、この夢の世界を通してケイが何かをしたいんじゃなくて、菫がケイに何かをさせたいか、というのが重要ですね…。魔女の未来視と違って、菫の未来視は相手と会話をしている間にしか使えません。菫は未来が見えるといってもすべてを把握しているわけではないから、望む未来へつなごうとすると、こうやってケイにヒントを与えて誘導していくしかないのかなー。菫が全部言わないからわからないことだらけになるんですが…。
まるで達観しているかのように人を小馬鹿にした言動が多いなーと思う菫ですが、ケイと春埼が晩ごはんを一緒に食べるのを怒っていてちょっと笑いました。でもなー、この菫の片思いがすべての原動力でもあるという。
文化祭の話、ケイと美空の演劇もちょっと楽しみです。