ヤハクイザシュニナから異方存在がこの宇宙に現れた真の目的を聞かされます。ザシュニナの目的を阻止し真道を守るため、沙羅花は自分が異方存在であることを明かすのですが…。
映像がきれいで不思議な感じでした。…それにしても最後までハードな感じでいくのかと思ってましたが、意外な展開になってきましたね。今のちょっと狂気な感じも嫌いじゃないです。面白かったですよ!
ここからネタバレありの感想です。
前半はきれいで不思議な映像がずっと続いていて、文字と単語が続いていてよくわからなかったんですが、見て行くうちに異方存在同士の会話だ、と気がつきました。「ワ」とか「キ」とか、異方存在の名前……なのかな。名前というほどでもなく、異方存在同士を区別する記号みたいなものかもしれませんが。最初に異方存在が現れてから98億年後まで、気の遠くなるような時間を異方存在たちが情報を求め続けていたのがわかります。そして、とうとう異方特異点(私たちの宇宙)が現れます。情報はけして多くなく、すぐ処理してしまえるが後に何か残る。それが特異点。
異方存在にとって特異点はとても魅力的だったんでしょうね。ある時、異方存在の一つが「あの繭の中に入ってみたい」と言い出し、わくわくしながら地球へ降り立ち、長い長いときを経て人として生まれてきました。それが、徭沙羅花でした。人として生まれて人の中で生きていくことを経験した沙羅花は、人が好きで、この宇宙が好きで…そんな風に変わってしまったんですね。
ザシュニナも沙羅花とは別な意味で人に惹かれている感じですけども…。最初の登場から比べると表情も少しづつ出てきて人間っぽくなってきてたザシュニナですが、前回から急激に感情が出てきたなと思います。沙羅花と闘っているときや、人類を異方へ連れていくと言ったときの不敵な笑顔、真道に「間違っている」と言われたときの残念そうな顔だったり、沙羅花を真道が庇ったときの驚いた顔とか、血に触れたときの悲しい顔とか。ザシュニナの中にも複雑な感情が生まれたんじゃないかと思います。これが多分あとあと行動に影響してくることになるんだろうな…。
ザシュニナの目的は、ただ人から情報をとりだすことだけではなくて、最終的には人を異方へ連れて行きたかったんですね。カドの中なんかじゃなく、異方で、本当の場所で、人に会いたい。それが唯一の解だと熱狂的に語ってました。そんなことをしたら壊れてしまうという沙羅花に対して、連れていけるのはたったひとりいればいい、壊れても複製がきく、いくらでも試せる…と。真道もザシュニナが間違っているといい、理由を教えてくれなかったことに「嘘は悲しい」って言いましたよ。「悲しい」って。結局「人は」と言っているけれど、真道さえいてくれれば…ということでしょうか。
沙羅花が隔絶空間で真道を助けている間に、ザシュニナはコピー真道を連れてカドの外へ出ていきます。次はナノミスハインを広めるために。コピー真道は沙羅花が異方存在だと言うことや、ナノミスハインを広めることを納得しているようなのですが、一体どんな説得の仕方をしたんでしょうね。真道のコピーなら考え方も感じ方も真道と同じ筈だから同じ話をすれば同じ反応になると思うんですが…。今度は何か騙しているんでしょうか(だとすると、最初の頃は情報の伝達の正確さに拘っていたザシュニナも、今は騙すという発想もできるんですね…)。
でも、最後はザシュニナもちょっと悲しそうでしたね。いくらでも複製は作れると言ったものの、やっぱりオリジナルがいいと言うことでしょうか(違いがあるものなの?)。自分よりも沙羅花を選んだことが悲しいとか?
ちょっと、最初の予想と違ってゴリゴリのSF路線でいくのかと思ったらドロドロ(←もっと別な表現がある気がするけど言葉が見つからない…)してきましたね。でもこれはこれで面白いです。
次回予告も変な感じでしたねー。真道のコピーがたくさんいましたよ…!でもザシュニナは気に入らないように見えましたが。一方、沙羅花と真道さんはいい感じになってるみたいです。←そういえば真道さん、体格よくてかっこ良かったですね!しゃがんだまま移動してるのが可愛かったです。紳士だ…!(沙羅花の服はどこへ消えたのだ…)
最後どうなるのか、とても楽しみです。