全世界に向けて公開されたワムの製造方法。作成にはコツがいるようですが、少しずつ成功例も出てきています。混乱を極める世界の中、カドについての次の計画が進みます。
予想外の展開が続いていて、とても楽しいです。
ここからネタバレありの感想です。
品輪博士によると「ちょっとコツがいる」けれど誰でも作れるようになる、と言うことですがどうなんでしょうね? 手先の器用さではなくてワムの形について正しく理解できているかどうかがポイントみたいです。うーん、それこそ難しいんじゃないかと思いますが…。
品輪博士よりもワムを理解しているのが真道。実際に真道もワムを作ってましたね。その理由は、真道が最初に変換された人類だから。変換されるときに異方に影響された情報は少なからず人に残るらしいのですが、真道の変換は情報が足りない頃だったので、他の人よりも多くの異方の情報を与える結果になったらしい。ヤハクィザシュニナは成功しすぎの真道を「プレミアム」と表現していましたね。嬉しそうに。
6話の最後で、真道がなぜプレミアムと表現されたのか明かされるのですが、この時のザシュニナの様子はその伏線にもなっているし、真道の母親がザシュニナのことをアレコレ質問しながら「異方存在も一人では寂しいんじゃないか」と言ったこととも繋がってるのかな。感情とは無縁そうなヤハクイザシュニナですが、やはり自分のことを理解してもらえるというのは嬉しいことなんですね。他の人と接するときと真道とでは、ザシュニナはちょっと表情があるような気がします。
さて、ワム作成で世の中が熱狂している中、次はカドの移転計画が始まります。移転先を考えたときに、2km四方の空地が必要ですが、都心から離れてはよくないというのがザシュニナの意見です。例えば日本国外からカドが出ていってしまったとすると日本人が「対岸の火事」として興味が薄くなってしまうだろう、それはよくない、ということのようです。日本政府としてワムの取扱をどうするか決めたわけですから、これから何が起こるかわからないけれど、たぶん国民の意識が遠くなってはダメなんでしょうね。なんだろ。意識の共有みたいなものも重要とかそういう流れになりそうな予感…。
移転方法も、一度消えてまた出てきてはどうかとか、空中を飛んではどうかとか、サクサクと議論されるところは良かったです。いろいろ言ってもザシュニナの「好ましくない」で却下され、できるだけ地面に接触したまま移動したいということで、転がっていくことに…!これ凄い発想ですよね…!
地面に接触すると一時的に建物等をカドに取り込むことになりますが、破壊するようなこともなく影響はないという。でも人の場合は神経系に影響が残る可能性があるということで、時間帯を決めてルート沿いの住民は一次避難することになります。さらに接地面を減らすために面ではなく辺で転がっていくことに…。これも面白いですね。
カドの中の最後の一人だった花森くんが解放されて、翌日は移動の決行日。涙目で出てきた花森くんですが、出てきたとたん忙しくなるわけですねw でもこれでカドが現れてから物語の中では一ヶ月たったことになります。
決められたルートに沿って、真道とザシュニナを乗せたパトカー群が先導しながら、少しづつカドを転がしていくところもとても面白かったです。パトカーの上に2人で立つ姿が可愛い…。ビジュアルいちいち可愛いんですよね。本部に連絡をとりながら、ちょっとづつ、ちょっとづつ、目的地の狭山湖へ向けて移動していきます。パニックが起きてもおかしくないのに、何となくみんな普通な感じが良かったです。子どもたちが移動の様子を見に来たりとかね。避難する人たちもそれほど不安そうでもなかったし。世の中はカドに好意的なのかなー…?(日本以外の国はわかりませんが)
一日かけてカドの移転が終わった後は、ザシュニナはまた嬉しそうに、次の段階へ行くといいます。沙羅花との会話で真道が休みをとってない…というところで何となくわかりましたが…。ザシュニナから真道への質問「いつから寝ていない?」という問いに、真道は答えることができず…。たぶん、変換されてからは一度も寝てないんでしょう。ということはザシュニナも寝ないんですね。
ワムによってエネルギー問題は解消できる(使いすぎると地球温暖化のような問題が出てくるけれども)、そして次は人類は眠る必要がなくなる。どういう理屈で寝なくて済むようになるのかな…?エネルギーがあっても人が寝ない理由にはならないし(だって食べ続けてても眠らないわけにいかないでしょ)。寝ないの次は「人はもう食べなくてもいい」とかになりそうです。
最終的にヒトはどうなるんだろう…?
そういえば、きな臭くなりかけた国連の件も決着ついてるんでしょうか?製造方法の件でもう解決なのかな。
次も楽しみです。