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2018年02月14日

おおきく振りかぶって【1期・2期】感想

おおきく振りかぶって
(第1期:2007年4月12日 - 9月27日)
おおきく振りかぶって 〜夏の大会編〜
(第2期:2010年4月1日 - 6月24日)

高校野球、1年生ばかりの新設野球部の話です。王道でもなく熱血でもないというちょっと変わったスポーツものですが、すごく面白かったです。「リアル」と評価する声をよく聞くので、てっきり野球の描き方がリアルなのかと思っていたのですが、野球だけではなく細かな心理描写などがいかにもありそうな感じで、なおかつ漫画としての面白さもたくさんあって、とにかく説得力のある作品でした。

実は視聴してから一年以上たってます。あまりにも面白くて、2周した上に原作を全巻購入したくらいで、良いところがありすぎて感想書けませんでした。その時は休載していた原作の連載も再開したし、舞台もあって、Blu-ray boxも出たし、感想を書くのは今なのでは?と思ったので書いてみます。前置き長くてすみません。

ここからネタバレありの感想です。




よく漫画やアニメに出てくるキャラたちと比べると、この作品に出てくる少年たちはちょっと子どもっぽいんです。高校生といってもみんな新入生で、ついこの間まで中学生で…というところから物語が始まるので、いい意味でみんな少年、という感じです。新設野球部に集まった新入生たちは、誰もがわかりやすい熱血キャラでもなく、天才タイプの選手でもありません。出てくるキャラは“野球が好きな普通の子”が多いんです。そういう普通の子たちが自分たちの野球をする物語です。

と、“普通の子”とはいってももともと漫画ですからね!普通の中にもいろいろ個性があってみんな面白いんですよ。新入生ばかりの新設野球部で人数もギリギリ、高校OBの女性監督、そんな未知数の野球部で甲子園を目指します。

主人公の三橋(ピッチャー)はおどおどしていて挙動不審、人と目を合わせてちゃんと話すことができないくらい気弱です。さらに過去にあったことをうじうじと思い悩む性格です。細くて小さな見た目どおり、ゆるい球しか投げられません。でもコントロールはピカイチ。球種も多く、何よりピッチャーの座を誰にも譲りたくないという負けず嫌いの面もあります。素直なメンバーに囲まれて、わかりにくいキャラです。

対するキャッチャーの阿部は、言いたいことは言う自分に自信のあるタイプです。コントロールがよく、キャッチャーにあわせてくれる三橋のようなピッチャーは阿部にとっては最高の存在です。この凸凹な二人が、お互いの信頼を少しづつ積み重ねながら、チームのみんなと一緒に成長していくストーリーです。

三橋の性格はそう簡単には変わりませんが、チームのみんなに支えられて、たくさんの練習と試合をとおして、過去の傷ついた記憶を癒して頑張っていく様子は感動しました。もちろん、主人公だけではなく他のみんなも、監督も、チーム全体も成長します。

「リアル」と評される声をよく聞きますが、本当に彼らの気持ちや人間関係がリアルに描かれているのでは…と思います。先輩がいなくて人数の少ない同学年同士で、監督も先生も物分りがよく生徒思いです。それぞれ意見が言いやすい環境ですが、仲良し野球部かというとそんなことはありません。それぞれ苦手な相手やライバル心もあり、ときには衝突することも。そうやって、急造チームが本当のチームになっていきます。原作を読んだのはアニメ視聴後でしたが、忠実に丁寧に話を積み重ねていて、小さなエピソードの一つ一つまで面白かったです。

もちろん、心理面の描写だけではなく、野球の動きや試合の演出もリアルです。本当に、作画が細かくて、人間っぽい自然な動きをしているのがいいんです。ジャンプして球を取ろうとするときに、ただ飛ぶんじゃなくて一度ためてぐっと伸び上がろうとする形で飛ぶ。ほんの少しの手首のひねりだったり、細かい動作がとても自然です。地面を蹴って走るときに少し地面が揺れたり、ここぞというときには迫力のある表現もあって、本当に野球を見ているようで…。

また、音声もリアルです。実際の練習や試合中の音を使っていたそうで、応援の音(たいこや楽器)もリアルでした。これはリアルな動きをさせているから、音と絵があっているんですよね。隅々まで手を抜かずに作っていて、本当に凄いと思います。原作の漫画は漫画で面白く、漫画だからこその表現もたくさんあります。おお振りのアニメは、まさにアニメだからこそできることを、最大限の表現でみせてくれたな、と思います。それがリアルな動きであり、音であり…。

田島が指をスライドさせて打つシーンがあり、とても好きなところなのですが、このシーンもアニメならでは。原作では(迫力は伝わりとてもよいのですが)よくわからない動きを、丁寧に描いて見せてくれています。アニメで上手く補完ができていて、ここは凄く良いなと思います。

ストーリーが夏の試合に入ってからは、苦しくて苦しくて、見ごたえありました。一球一球の読みあいを丁寧に描きます。試合が終わったあと、発熱もあり力尽きて寝てしまった三橋を、みんなでお見舞いにいく。三橋は最後まで自分が意地をはって迷惑をかけたのではときにしているのですが、反省会の結果は「投手ががんばった」という意見が大半。でも泉は「俺たち別にいい人とかじゃない、野球やってりゃこれぐらい普通だ」って冷静にいうのがとてもよくて。一期はきれいにまとまり、爽やかに終わりました。

(第2期)は、1期と比べると短いのですが、夏の大会の続きです。ただのチャレンジャーだった三橋たちも、勝ち上がるにつれて色々な苦難に合います。苦境もみんなで乗り越えていくし、ライバルの存在はいいな、と思ったり、皆がまた一つ上を目指していく姿はとても良かったです。

3期があるなら観たいです!
原作まだちょっときりが悪いかな…?でもまたアニメで続きが見たいです。






第1期:2007年4月12日 - 9月27日(全25話 + 未放送1話)
第2期:2010年4月1日 - 6月24日(全13話 + 未放送1話)
原作 - ひぐちアサ 「おおきく振りかぶって」(講談社『月刊アフタヌーン』連載)
監督 - 水島努
シリーズ構成 - 黒田洋介
キャラクターデザイン - 吉田隆彦
総作画監督 - 高田晃、吉田隆彦、谷口淳一郎(第2期)
アクション作画監督 - 谷口淳一郎、満仲勧(第2期)
アニメーション制作 - A-1 Pictures
キャスト:代永翼、中村悠一、下野紘、谷山紀章、福山潤、福山潤、木村良平


posted by 白黒ウサギ at 16:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | あ行
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