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2016年11月29日

凪のあすから【全26話】感想

☆2013年10月 - 2014年4月(全26話)

人が海と陸にわかれて暮らす、ある村を舞台にしたファンタジー。そこで暮らす中学生たちの恋愛がメインテーマです。海と陸の人という設定が面白くて良かったです。作画も背景美術もクオリティが高く、特に海の中の表現がとても美しい作品です。

これも絶対に観た方がいいよ〜って人からおすすめされることが多いです。特に後半から面白くなるから、前半でつまらなくても最後まで観たら絶対に感動するよって言われたのですが、どうかなあ…。実はけっこう前に一気に観たのですが、どうも感想が書けなくて時間が立ってしまいました。

ストーリーはシリアス展開が多く、全体的に静かで少し暗いかも。人を好きになるのはとても幸せなことだと私は思うのですが、この作品では誰かを思う切なさや辛さが主に描かれています。要するに皆あんまり幸せではないです。そういう意味では観る人を選ぶかな、と思います。じれったい展開に、ちょっと根気が必要です!

ここからネタバレありの感想です。




人はずっと昔は海の中に住んでいて、いつの頃からから陸で暮らす人が出てきて、今は陸と海で別れて暮らしている、という設定です。海村で暮らす光・まなか・ちさき・要の4人は、通っていた中学が廃校になってしまったため、陸の中学へ通うことになります。登校初日、普段から少しのんびりしているまなかは、漁師の網に引っかかってしまいます。引き上げられた舟の上には同級生の陸の少年、紡がいました。まなかに想いを寄せる光は、まなかと紡が運命的な出会いをしたと思いショックを受けるのですが…。

という感じで、ストーリーの最初から“恋愛”に焦点が合ってます。主な登場人物は海村の4人と陸の要、物語の開始当初は小学生の美海、さゆの7人です。この7人の恋愛模様を描いています。幼なじみ同士の気持ちのすれ違い、三角関係、歳の差、ただ“好き”というのにも色々あります。

でも簡単に幼なじみ同士がくっつくわけもなく、初めて陸で会った男の子に、まなかは心惹かれます。まなかを好きだと思う気持ちと、まなかに幸せになってほしいと思う気持ちの間で、光はそれに振り回される感じです。

一人ひとりの恋愛ストーリーは悪くないと思います。共感できるなーと思うところもあります。でも、全話通して、いろいろな理由で女の子のうちの誰かが泣いていて、それは正直観ていてちょっと困ってしまいました。特に数えてはいないけれど、誰も泣かない回ってあったかな?と思うほど、よく泣きます。まなかが巻き寿司を食べながら泣くところがあって、それが口の中の食べかけのお米が見えるんですね。これがいいとか悪いとかはわかりませんが、ここまで表現するんだなぁ…と、ちょっと感心しました。

そんな感じなので、みんな泣くのはもちろん悲しいことがあるからで、この子たちの恋愛はほとんど上手くいきません。
まなか←光←ちさき←要 の一方通行に加えて、小学生組も、光←美海、要←さゆ と思いを寄せていて、紡はよくわかりません。

そして、光の姉をお女子様(生け贄)に見立てて海祭を行ったときに、海底に連れ去られそうになる光の姉をかばって、まなかが犠牲になります。光と要も荒波に飲み込まれて行方不明になります。ちょうど海村の人たちは、冬眠に入るときで、そのまま光やまなかの家族たちも眠りにつき、3人がどこへいったのかわからないまま、5年が過ぎます。衝撃展開です…。

後半は冬眠後の話です。冬眠中は成長も止まるらしく、5年たって一人ずつ、3人とも14歳のままで発見されます。何でなのかなと思うんですが、これで小学生だった美海とさゆが光・まなか・要と同じ14歳になったので、ああそういうことなのか〜と思いました。憬れの好きな人の年齢に追いつけたら、それはそれでロマンチックなのかもしれません。

そしてそれぞれの気持ちはあんまり変わっていません。眠っていた3人は幼なじみなのでともかく、小学生の頃にちょっと一緒にいただけの美海とさゆも!?5年も好きでいられる!?と思ったら、さゆに泣きながら「自分でも気持ち悪いと思う」と言わせていたので、ちょっと気持ち悪いというのはわかっていて描いているのだな…と納得しました。

美海は光が好きだけれど、光がまなかを好きなことも知っていて、自分の気持ちと光に幸せになってほしいという気持ちの間で揺れ動きます。そして、ちさきは光が好きだと思っていた過去の自分と、紡を思う今の自分との間で揺れます。

肝心のまなかは、眠っていた間に「好き」という感情を失くしてしまって、それに関する思い出も失くしてしまっています。まなかの気持ちをとりもどそう、と皆が頑張る話へと繋がっていくのですが、その間にもいろいろあって「人を好きになるのがこんなに辛いなら、好きっていう気持ちなんてないほうが…」という言葉が出てきたり(確か美海だったかな…)します。恋愛テーマなのに恋愛に対してネガティブなのがとてもじれったい…。

最後は光とまなかが両思いになり、ちさきと紡もくっついて、要とさゆはこれから、って感じで終わります。美海の恋は上手くいきませんでしたが、美海自身もクラスの男の子を振っています。美海を想ってくれる人もいたんですよ。きっといつか大切な人に出会えると思います。

平和が戻った美しい海の村で話が終わって安心しました。

作画が本当にきれいで丁寧な動かし方で、P.A.Worksさすがだなーと思います。声優さんの演技も素晴らしいです。ストーリーは上に書いたとおりでネガティブ傾向なので、明るい気持ちでは観られません。好き嫌いがはっきり分かれそうです。後半から面白いから…と言われますが、それは美海たちの年齢が追いつくからかな? 特に前半後半でノリが違うわけでもなく、前半でダメなら後半も無理じゃん、と私は思いました。

2013年10月 - 2014年4月(全26話)
原作:Project-118
監督:篠原俊哉
シリーズ構成・脚本:岡田麿里
キャラクターデザイン:ブリキ(原案)、石井百合子
アニメーション制作:P.A.Works
キャスト:花江夏樹、花澤香菜、茅野愛衣、逢坂良太、石川界人、小松未可子 他




posted by 白黒ウサギ at 16:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | な行
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